2014-07-01

モロッコ旅日記

カサブランカ空港到着後、電車でマラケシュへ。
カサボヤージュでiphoneのGPSを駆使してなんとか乗り換えに成功する。
空港ーカサボヤージュ40DH。さらにマラケシュまで90DH(2等車)。
カサボヤージュでの乗り換えの待ち時間に、
公衆電話から、日本人が経営する宿house13の予約を取る。
電話がいきなり「もしもし」だったのでホッとした。
Wifiをつかまえたので実家にも電話をいれておく。

電車内で、いきなり環境音を録音し出した不思議な女性を発見した。
声をかけてみたら、ショートムービーを作るために列車の喧騒を録音していたらしい。
職業はムービーディレクター兼写真家で、
友人の結婚式でカサブランカに来ていて、ついでに素材集めだそうだ。
ちょいちょい身の上話をしながら4時間近く電車に揺られ、マラケシュ駅に到着。
2人でつかまえたタクシーにいきなりボラれる。
駅からフナ広場まで50DH。さらにホテルまで30DH。マラケシュ怖い。
タクシー代は俺が出すから今度写真をくれ、と言ってみる。
メアドは交換したが果たして本当に写真は送られてくるだろうか。

宿「house13」はかなりわかりにくいところにある。当然迷う。
道端のおばちゃんに道を教えて貰ってなんとか到着。
アラビア語じゃお礼も言えない。

宿は日本人女性数名でやりくりしていて超アットホームな雰囲気。
明るいパティオにタイル張りのモロッコ建築が素晴らしい。
たまたま居合わせた日本人の子2人と一緒に翌日のバスチケット購入&散策へ。
迷路のようなメディナの中を、マラケシュ2日目の子の先導で歩き回る。
土産購入は価格交渉が必要。
ラクダの置物20DHと、モロッコグラス6つで70DHを購入。
粘ればまだまだ値段は下がるらしい。

夜はさらに日本人を1人加え、モロッコ在住の関西のおばちゃんの家でモロッコ風フレンチとモロッコワインの夕食。
宮殿のような邸宅で上品な料理をいただく。175DH。
モロッコに来てまで食べる料理でもないような気はするが、
11年に及ぶモロッコ暮しの貴重な体験談を聞かせていただけたのでアリだと思う。
さすが大阪出身、話のすべてにオチがある。すごい。
20代でタイとバリを往復しながら衣料の貿易商を始め、
フランス人の男性と結婚し、現在単身モロッコに住んでいる。
なんとパワフルなおばちゃんだこと。

宿に戻り、4人で深夜まで語る。
かたや、絨毯作りの修行のため、あまり気乗りしないがモロッコへ来て、1週間モロッコの村に滞在していた人。
かたや、フランスで1年間の農村料理修行中、長年温め続けたモロッコ旅行を実現した人。
そして、会社をやめ、3年間の海外旅行生活二十数カ国目がここモロッコだという人。
さすがディープな国にはディープな面々が集まる。
ただの会社員の休日でで申し訳ない。
宿は1泊120DH。安宿の相場の倍だが、
清潔さと、日本語で情報が手に入ることを考えればまだ安いと思う。
ここでもらえるマラケシュMAPは本当に使える。

翌日。
皆でhouse13の朝食をいただく。30DH。
朝から王宮、博物館、史跡、モロッコ建築、伝統工芸館など歩き続ける。
途中、博物館を出たところで革鞣し職人地区のガイドに捕まる。
ちょっと興味があったので着いて行くと、
正に革を処理している現場を案内してくれた。
そして最後にこうなる、と連れてかれたのはただの革製品屋だったが、
せっかくなのでバブーシュ(革スリッパ)を購入。
案内料も考えてちょっと高めの100DHで買ったが、
結局ガイドにもせびられて50DH渡してしまい、
金をばらまく日本人になってしまった。断る勇気。

夕方は疲れた体をハマムとマッサージ90分330DHで癒す。
技巧を凝らしたモロッコ建築の中、
泥パックや垢すり、オイルマッサージ、タオルやお茶もセットで、
優雅だわ。

ハマム前でまた昨日のメンバーと待ち合わせ、夕食はフナ広場の屋台へ向かう。
宿で教えてもらった屋台は期待通りまったくハズさず、激安でモロッコ料理を堪能。4人で100DHちょっと。
途中、ipadを出したら人だかりができる。

広場の横の建物の屋上のカフェでジュースを飲みながら、
夜がふけるほどに騒々しさを増すフナ広場を眺めて、宿へ戻る。
今晩からはさらに日本人の女性が2名宿泊するようだ。
お互いの旅の幸運を祈り、別れ、バスターミナルへ。
house13の東側の門からCTMまでタクシー30DH。
夜行バスで、海外旅行3年目の男性と共にフェズへ向かう。
フェズ経由シャウエンまでの運賃225DH。

後半へ続く。

フェズでバスを乗り換えるのだが、3時間ほどあったので街へ。
タクシーは片道15DH。
世界最大の迷路と言われるスークをチラ見して、
王宮の庭園のカフェでちょっと高級な朝食40DHを取り、
再びバスターミナルへ戻ると、日本人に出会う。

2人の男性、片方は同じくシャウエンへ、もう一人はタンジェまで行くらしい。
バスでシャウエンヘ3時間。

シャウエンに着いたところで、翌日のバスを調べる。
CTMは午後しかないので、民営バスを計画する。
3人でタクシーを拾いメディナ入り口のバベルアイン門へ。15DH。
タクシーを降りてすぐ、宿HOTEL SOUIKAの客引きにつかまり、
せっかくだから中を見せてもらうと、かなり良い雰囲気。
トイレも洋式、温水も出る、3人部屋で200DHということで、
他と比べる手間を惜しんで即決。

荷物を降ろし、すぐに散策に出かける。
シャウエンのメディナはこぢんまりとしていて、
起伏が激しいながらも徒歩で十分回れる広さだ。
まずは広場をめざし、そこから東へ。
谷を流れる川の源流たる滝を眺め、北へ。
5,6人のガキどもと戯れ、iphoneを壊されそうになりヒヤヒヤし、
斜面の頂上から見える街と山並みに感動し、
お絵かきをしていた女の子のスケッチブックにドラえもんを描き、
あまりにも美しい壁や階段に誘われれるがままに細い路地を抜け、
再び広場に戻ろうかというところで、オレンジジュースを1杯。
マラケシュの屋台では4DHの生絞りジュースだが、
シャウエンでは8DH。
ゴネると、マラケシュは氷をいれるがここは100%だから高い、と言う。
そう言うならと飲んでみると、確かに美味かった。

ここでフェズから合流した彼がトイレを借りる。
すると、トイレの横に最高に雰囲気のいいテラスを発見。
レストランもやって居る上にコースも40DHと安め。
いったん店を出てすこしブラついたあと、
戻って来て食事をとった。

この店のタジンとクスクスが最高に美味かった。
店の名は、RESTAURANT ASSAADA。
センス抜群のアヒルの看板が目印。

夜も一回り街を散策して、宿に戻り就寝。


翌朝、2人と部屋で別れ、私はセウタへ向かう。
CTMターミナルまでのタクシーは15DH。
民営バスでセウタまで30DH。
ターミナルの売店でチーズとオリーブのサンドイッチとオレンジジュースの朝食22DHを摂り、
バスに乗ると、荷物代と称して金を要求される。
経由地ティトゥアンまでとセウタまでそれぞれ10DHで20DH。
高くないか!?
しかし面倒なので払う。
払ってしまうから、また次の日本人も請求されてしまうんだろうなぁ。
ごめんなさい。

ティトゥアンでバスを変え、到着するのはセウタより2,3キロ手前の村。
タクシーで15DHで国境まで行き、徒歩でスペインへ。
両替屋を探していると、俺が両替してやるという男に遭遇。
400DHを34EURにした。レートは微妙。

国境前のバス停でバスに乗り、0.75EURでセウタ中心地へ。
バスをすこし早くおりてしまい、
フェリーターミナルを探して20分ほど彷徨い歩く。
黒人だらけの港をビビりながら歩いてなんとか到着し、
アルヘシラスまで35分のジェットフェリー35.5EURに乗る。

しかし国境を超えてからと言うもの、街並みは完全にヨーロッパだし、
スペイン語しか通じないし10DHで道案内してくれる若者も居ないし、
スペイン語辞書かガイドブックぐらいもってくればよかったと痛感した。

フェリーが出港し、アフリカ大陸を離れる。
三浦半島ー房総半島のフェリーと同じ時間で、
アフリカ大陸ーユーラシア大陸へ移動する。

アルヘシラスへ上陸し、ラリネア行きのバスはどこか聞くが、
返ってくるのはスペイン語。
雰囲気で10分歩いて駅を見つけ、駅員さんにまたバスを聞いて、
駅の向かいのバスターミナルへ。
SALIDAって出発のことで良いのかという疑問を抱きつつ、
その時間まで時間を潰すべく入った売店で運命の出会い。

パエリア(5EUR)がうまいのなんの。
時間があればもう一皿いきたいところだったが、
バスが来てしまったのでラリネアに向かう。2.10EUR。

ジブラルタルにくる頃には疲れきってホテル探す元気もないだろうと、
日本出発前に72EURのそこそこのホテルを予約していたのだが、
着いてみたら意外と元気だった。
Asur Hotel Campo de Gibraltar。
予約取らずに来ればもっと安い宿が探せたかもしれない。後悔。
まぁ、部屋は2部屋あるしテラスからの眺めは最高だし、
1人で泊まるのはかなり淋しい点を除けばいいホテルだと思う。

チェックインを済ませて、徒歩でジブラルタルに入国。
入国直後に待って居るのが、今回の旅の裏メインイベントといっても過言ではない、
滑走路を徒歩で渡る道路。
踏切がついていて、その横には看板が。
「あなたはこれから、運用中の滑走路を歩きます。
ゴミを捨てると重大な事故に繋がります。
その飛行機にあなたが乗るかもしれないことを、
忘れないでください。」
なんとも心に訴える看板だ。

ジブラルタルの街並みはただのロンドン。
ただ、日差しはアンダルシアなので、
映画で見るロンドンの薄暗いイメージは無い。
軍隊のイベントに出くわしたりむちゃくちゃブリティッシュな老人に会ったり。

明日は時間があればロープウェイに乗ろうと料金を調べ、宿へ戻る。
1人バルコニーで暮れ行くジブラルタルを眺めつつ日記を書く。
なんだかんだモロッコに来てから毎晩誰かと一緒にご飯を食べて寝ていたことが、
とても有難いことだったんだなぁとしみじみ思う。

最終章に続く。

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